METAL BATTLE! ヘヴィメタル
ヘヴィメタル(Heavy Metal)は音楽のジャンルの一つ。基本的な俗称はメタル。1970年代後半から1980年代はじめにかけて現れたロックのスタイルで、ハードロックの延長線上にある。両者を並べてHR/HM(HM/HR)と表現することもある。ファッションにおけるヘビメタとは、明確に区別されるべきものである。
世間的には派手なファッションでとにかくうるさい過激な音楽、といったイメージで捉えられがちだが、間違いとは言いきれないものの、一部のものが誇張されたきらいがある。悪魔崇拝を公言するバンドもあるが、ファッションやアルバム&曲のコンセプトなどのイメージ面に於いてオカルトのモチーフ(逆十字、逆ペンタグラム、666など)を借用しているだけのバンドもあり、必ずしも実際にそのバンドが悪魔を崇拝しているとは限らない。
ヘヴィメタルは比較的古くから、アリーナ向けの商業ロックとアンダーグラウンドにシーンが分かれていて、また時代が下るごとにシーンも細分化が進んできた。シーンの分化はすなわち音楽性の多様性を生み出し、そのため様々なサブジャンルを内包している。
メンバー構成は、ロック一般に見られるものとあまり変わらない。ギター、ボーカル、ベース、ドラムを主軸にし、これに、キーボードが加わることもある。ただし、ヘヴィメタルバンドにはギタリストが二人いることも少なくない。また、多くの場合、重いディストーションをかけたギターとバスドラムを2つセッティングしたドラムセット(ツーバス)が使われている。ギターはリズムギターとリードギターに分かれている場合と、二人が同じリフを弾いて重さを増している場合の二つがある。リフはパワーコードを主体とし、ベースはリズムギターのユニゾンを弾いていることが多い。
ヘヴィメタルでは、ギターソロが重視される場合が多く、多くのバンドが曲中にギターソロを入れる。特にギタリストが二人いる場合は、二人が交互にギターソロを弾くことがある。また、ドラムソロやベースソロも行われることも多く、歌よりも演奏で魅せるような曲も多い。
通例のポピュラー音楽のテンポが概ね 80-130bpmであるのに比して、80-200bpm以上と総じて速いテンポの曲または曲の一部を許容する傾向を持つ。
ヘヴィメタルでは、低音域が重要視され、ギターやベースのチューニングを下げて通常より低い音が出せるようにしたり、アタック音の強いバスドラムを左右の足で継続的に踏みつづけるなどの特徴が見られる。ヘヴィメタルは音楽機材の進化と多様化に多大な影響を与えたとも言われている。
METAL BATTLE! ヘビメタの歴史
今日ヘヴィメタルと形容される音を最初に取り扱ったバンドについては諸説ある。
有力な候補として、1970年デビューのブラック・サバスが挙げられる。歌詞、楽曲ともに当時のロックシーンにおいてセンセーショナルであったことは間違いなく、その影響は現代のヘヴィメタルシーンにとどまらず、他のロックンロール・バンドにまで受け継がれている。
また、ビートルズ「ヘルター・スケルター - Helter Skelter」(『ザ・ビートルズ』収録、1968年発表)をヘヴィメタルの元祖の一つとする説もある。割れるようなサウンド、激しいリフの上にシャウトするコーラス部など、後のパンクロックやヘヴィメタルに与えた影響があまりにも大きいからである。
その他にも1960年代後半からクリーム、ヴァニラ・ファッジ、レッド・ツェッペリン、ディープ・パープルを始めとするラウドなロックが多数現れた。これらのバンドも音的にヘヴィメタルな要素を多分に含んでいるが、いずれもハードロックの範疇に留まると見なすことが多い。
ジャンルとしてヘヴィメタルが成立し始めるの1970年前後である。
クリーム、ジミヘンドリックスエクスペリアンス、ブルー・チアー、ブルー・オイスター・カルト、ステッペンウルフ、レッドツェッペリン、ブラックサバスなどヘヴィメタルの元祖と称されるバンドは数多い。
レインボーの「ア・ライト・イン・ザ・ブラック」「キル・ザ・キング」で聞くことのできる、ベース・ギターとバスドラム、リズム・ギターの三者が同期するリズムは、インパクトの強い独特の疾走感とドライブ感を演出し、その後のヘヴィメタルの定番スタイルとなった。
ジューダス・プリーストは結成当初は比較的オーソドックスなハードロックをプレイしていたが、やがて硬質で疾走感のあるギターリフを用い、金属的な高音ボーカルでシャウトするなどの音楽様式を作り出した。さらに1970年代末以降はレザーファッションやフォーメーションなどステージ・パフォーマンスの面でもいわゆる「ヘヴィメタル」のイメージを作り上げた。
ドイツのスコーピオンズの存在も重要である。スコーピオンズ登場前のドイツはロック不毛の地と呼ばれるほど、スター・アーティストが不在の状況であった。スコーピオンズの登場後、彼らに続くグループが現れ続け、ジャーマンメタルの世界を作り出した。
イギリス同様、アメリカにおいても、1980年代に入り、ハードロックシーンは低迷期を迎える。そのような中、モトリー・クルーやラットの成功によりロサンゼルスを中心としたシーンが活性化、LAメタルと呼ばれるジャンルが誕生、ドッケン、W.A.S.P.、ナイト・レンジャー、ボン・ジョヴィなどのバンドが次々とメジャーデビューを果たす。そしてMTVはHM/HRを大々的にバックアップ、ヘヴィメタルの産業化が進んでいくこととなる。
1970年代後半から1980年代前半にはアメリカやイギリス以外の国からも多数のヘヴィメタルバンドがアメリカでも受け入れられ、特にオーストラリアのAC/DC、西ドイツ(当時)のスコーピオンズ、日本のラウドネス、カナダのベテラン、ラッシュやトライアンフ等の活動が目立った。1980年代中期のヨーロッパではジューダス・プリーストやアイアン・メイデンの影響を受け、スピードを重視したアップテンポのリズムとメロディックで分かりやすい歌で人気を得たアクセプト、ハロウィンらを初めとするジャーマンメタル、透明感のあるクラシカルなサウンドや幻想的で叙情性のある歌で人気を得るヨーロッパらの活躍があった。1980年代後半にはボン・ジョヴィ、デフ・レパード、ホワイトスネイクといったグループがアメリカを中心に天文学的なセールスをあげ、他方でドイツのハロウィン、日本のLOUDNESSなどもビルボードのアルバムチャートに顔を出すなど、全盛期を迎えた。
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